自転車に乗る人が狭いタイヤの方が速いと信じていたのには2つの理由があります。
1つ目はドラム式走行試験機の結果が重視されたためだとハイネ氏は指摘しています。ライダーを乗せずにタイヤの回転速度を注目する実験では、幅の狭いタイヤはより高い圧力で走行するため、たわみが少なくなり、エネルギーの損失量が減って速度が上昇するように見えるためです。
しかし、実際の道路で自転車に乗った人を使ってテストすると、タイヤの幅が狭くなると振動が増えてエネルギーロスが発生し、たわみが少なくなって得られる速度上昇が相殺されることがわかりました。また、タイヤの振動は自転車に乗っている人の体に吸収されます。振動が多ければ多いほどエネルギーロスが増えてしまいます。
また、速く走れば走るほど、自転車が振動する周波数が高くなります。これは、タイヤが高速で路面の凹凸にぶつかるためです。タイヤの幅が狭いと、タイヤが伝える振動の周波数も高くなり、音も高くなります。そのため、幅の狭いタイヤで走ると、実際には遅いかもしれませんが、自転車に乗っている人は速く走っているように感じます。つまり、ハイネ氏は「幅の狭いタイヤだと速く走っているように感じるのは気のせい」と指摘しています。
この事実は、タイヤのゴムの柔軟性がタイヤ性能に大きな違いをもたらす理由も説明しています。柔軟性があれば、振動が減り、エネルギーロスも減るからです。もちろん振動が減るということは乗り心地の向上にもつながります。
タイヤの幅が速度を変える原因として「空気抵抗」も考えられます。一般的に考えると、タイヤの幅が広いほど風の抵抗が大きくなるため、速度が遅くなりそうなもの。しかし、風洞で幅25mmのタイヤと幅32mmタイヤでテストしたところ、幅7mm差は誤差範囲内であり、2種類のタイヤの空気抵抗に差があるとは断言できないことがわかりました。
ドイツの自転車専門誌「TOUR」は、モーター付きのダミー人形を使って精巧な装置を作り、前方からの風から幅28mmのタイヤが受ける空気抵抗は、25mmのタイヤととほぼ同じであると報告しています。また、横風の場合、タイヤの幅が広ければ空気力学的に不利になってしまうそうですが、実際の道路上では振動でのエネルギーロスもあることを考えると、幅の広いタイヤと幅の狭いタイヤでの違いはほぼないだろうとハイネ氏は述べています。
実際に滑らかな路面で、時速29.5kmで走ってテストを行ったところ、幅の狭いタイヤと幅の広いタイヤの間に差はなかったとのこと。もちろんもっと速く走れば、タイヤの幅が広いほど風に対する抵抗が大きくなる可能性はありますが、自転車の速度に影響を与える他のすべての要因に比べると、その差はあまりにも小さいとハイネ氏は指摘しています。
また、「幅の広いタイヤは重くなるので加速しにくくなる」という意見がありますが、プロの自転車レーサーでさえ、パワー対重量比が最も遅い経済的な車よりも加速力ははるかに低く、車輪の重さをわずかに変えるだけでは加速力に影響は出ないとハイネ氏は解説しています。
結論として、ハイネ氏は「タイヤの幅は自転車の乗り心地に影響するが、スピードには影響しません。レース用自転車のように高い騒音を鳴らし、道路とつながった感じが好きな人は、より幅の狭いタイヤを選んでください。優れたコーナリンググリップと、道路が荒れても速く走れる能力が欲しいなら、より幅の広いタイヤを選んでください」と述べました。
太くなると重くなって疲れる
タイヤの重さなんてたいしたことないだろ
タイヤなんて数百グラムだよ
排気量が増えるほどタイヤが太くなるだろ
側溝に挟まらなそうだしいいのかね
人力で持続して一定出力出せんの?
動力に負けるほど細すぎればね
人力とゴムタイヤでそうそう無いよ
摩擦力無いような素材ならわからんでも無いが
乗り手のパワーが上がればそれを地面に伝えるためにはタイヤも太くなるだけの話だろ
太タイヤがその重量でフライホイールの役目してるだけ
結局その加速に使う労力が上がるので巡航速度は落ちる
だったらツール・ド・フランスなども太いタイヤになるだろう
だいたい馬鹿みてーな面したやつが乗ってるし。
タイヤを太くしないと摩擦抵抗が足りず空回りする
だからF1が日本製鍛造品
自動車では細いタイヤの方が明確に燃費がいいわけで
でもロードレースでも最近はほんのりタイヤが太くなってきてるわ
乗ってみりゃわかる
競輪は完璧に整備されたトラック上しか走らんからな
掴みよくてもパワーが無ければ意味ねえだろ
濃いでるエンジンがついてかなきゃなんの意味もない
軽さを求めたら細くなって当然
【動画】渋谷ハロウィンさん、ウィリーが下手くそすぎてタクシーに突っ込むwww »
https://gigazine.net/news/20210616-bicycle-tyre-width/
自転車のタイヤにはさまざまな幅があります。例えばレース用の自転車のタイヤの幅は、通学用自転車よりもずっと狭くなっています。一般的には「タイヤの幅が狭ければ狭いほどスピードが上がる」という考える人も多くいますが、1938年創業の自転車メーカーであるRene Herseのヤン・ハイネ氏は、「タイヤが狭くても広くてもスピードは変わらない」と解説しています。
Myths in Cycling (1): Wider Tires Are Slower ? Rene Herse Cycles
https://www.renehersecycles.com/12-myths-in-cycling-1-wider-tires-are-slower/
ハイネ氏はまず20mm、23mm、25mmと幅の違う同じモデルのタイヤを用意し、その速度を計測しました。一般的には「幅の狭いタイヤで走った方が速い」と考えられていましたが、実際は幅の広いタイヤの方が速かったとのこと。さらにその後、28mmと32mmのタイヤでもテストしたところ、25mmのタイヤとほぼ同じ速度になったことが判明したそうです。
そして、非常に滑らかなアスファルトの上では、幅の広いタイヤ、少なくとも最大54mmのタイヤで速度が遅くなることはなかったとのこと。加えて悪路では、タイヤの幅が広い方が断然速かったことがわかりました。
ハイネ氏によれば、昔はこの事実はよく知られていたとのこと。1920年にフランスの雑誌「ル・サイクリスト」は、「幅の広いタイヤがしなやかである限り、幅の狭いタイヤと同じくらい速く回転する」と述べています。しかし、その後の数十年で、自転車レーサーの間でタイヤの幅を狭くしていくことが流行したため、「幅の広いタイヤの方が速い」という事実は忘れられていったとハイネ氏は述べています。